
東京都23区で最も面積の小さい区、台東区。
そこには素敵なものがギュッと詰まっています。
面積は最小ながらも魅力は最大級の区、台東区。
そんな得する特区台東区の素敵なところをご紹介します。

台東区の航空写真です。赤い点線で囲まれているところが台東区です。

日本の清水寺、フランスのモン・サン・ミッシェル、アメリカの自由の女神像。
これらは世界遺産と称され保護のもとに価値が維持されています。
もちろん、日本にも数多くの世界遺産が存在します。
京都府 17箇所
奈良県 13箇所
さて、東京都にはいくつの世界遺産があると思いますか?
5箇所?10箇所以上?
では、東京都特別区(23区)に限ってはいくつでしょうか?
5箇所?10箇所以上?
気になりますね。
正解は・・・

はい、1箇所です。
国立西洋美術館のみです。
意外と少ないと思いましたよね。
そして、東京都に存在する世界遺産はもう1つ。
小笠原諸島です。
文化遺産と自然遺産が仲良く1つずつです。
小笠原諸島は東京駅から南へ約1,000kmの所にあります。
北緯20度25分~27度44分、東経136度4分~153度59分の広大な海域に大小30余りの島々が散在する領域です。
小笠原村観光協会
では、国立西洋美術館はどこにあると思いますか?
はい、台東区の上野恩賜公園内にあります。
東京都台東区上野公園7番7号です。
国立西洋美術館
東京都に存在する唯一の文化遺産であり東京都特別区に存在する唯一の世界遺産でもある国立西洋美術館は台東区にあります。
この世界遺産は実はフランスが日本に造らせたのはご存知でしょうか?
状況が変わっていればこの建物はフランスの世界遺産だったかもしれないのです。
フランスの世界遺産がたまたま日本にあるとも言えるかもしれません。
そんな数奇な運命をたどった国立西洋美術館についてご紹介します。
(忙しい方のためにまとめを末尾に用意しています。忙しい方はそちらを参照ください。)
国立西洋美術館はフランス政府から寄贈返還された松方コレクション(印象派の絵画およびロダンの彫刻を中心とするフランス美術コレクション)を基礎に、西洋美術に関する作品を広く公衆の観覧に供する機関として、1959(昭和34)年4月に発足しました。以来、広く西洋美術全般を対象とする唯一の国立美術館として、展覧事業を中心に、西洋美術に関する作品および資料の収集、調査研究、保存修復、教育普及、出版物の刊行等を行っています。
引用:美術館概要
1951(昭和26)年4月
大正5年頃から昭和3年頃までの間、当時株式会社川崎造船所の社長であった故松方幸次郎氏がヨーロッパ各地で集めた絵画、彫刻等いわゆる松方コレクションは、サンフランシスコ平和条約により、連合国の管理下にある日本国民の財産として、フランス政府の所有に帰す。しかし同条約調印の際、日本国全権吉田首相はフランス国全権シューマン外相に対し同コレクションの返還方を考慮されたい旨申し入れ、以後この交渉は日仏両国政府間の交渉に移される。
1953(昭和28)年6月
フランス大使から外務大臣あてに覚書提出。日本側が東京にフランス美術館を創設することがコレクション返還の不可欠の条件である旨の要望が出る。
1955(昭和30)年3月
国立フランス美術館(仮称)の建築設計者としてル・コルビュジエ氏を、また日本側協力者として坂倉準三氏、前川國男氏、吉阪隆正氏を決定。
1959(昭和34)年3月
国立西洋美術館建物落成。
引用:美術館の歴史
松方が収集した美術品のうち、かなりの数がヨーロッパに残されていましたが、ロンドンの倉庫にあった作品群は1939(昭和14)年の火災で失われ、現在ではその内容や数さえも確かではありません。一方、パリに残された約400点の作品は、リュクサンブール美術館(当時のフランス現代美術館)の館長レオンス・べネディットに預けられ、彼が館長を兼任したロダン美術館の一角に保管されていました。この作品群は第二次大戦の末期に敵国人財産としてフランス政府の管理下に置かれ、1951(昭和26)年、サンフランシスコ平和条約によってフランスの国有財産となります。しかしその後、フランス政府は日仏友好のためにその大部分を「松方コレクション」として日本に寄贈返還することを決定しました。このコレクションを受け入れて展示するための美術館として、1959(昭和34)年、国立西洋美術館が誕生したのです。
引用:松方コレクション
2016年(平成28)7月17日、イスタンブールで開催された第40回世界遺産委員会において、国立西洋美術館本館および園地を含む、ル・コルビュジエの建築作品群が「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」として世界文化遺産に登録されました。フランス、スイス、ベルギー、ドイツ、アルゼンチン、インド、日本の7か国に点在する17の資産で構成されており、三大陸にまたがる複数の構成資産が世界遺産として初めて一括登録されました。これらの資産は総体として、ル・コルビュジエが主要な役割を担った「近代建築運動」、つまり、19世紀以前の伝統的な様式建築を批判し、近代社会の求めに応じた新しい建築をめざした運動が、20世紀を通じて全世界規模で広がり実践されたことを証明しています。
引用:世界文化遺産「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」
世界遺産として登録されている国立西洋美術館の建築を知ることができるPDFはこちらです。
PDF:https://www.nmwa.go.jp/jp/about/pdf/Brochure_jp_d.pdf
【 まとめ 】
ある個人が世界中から収集した美術品は戦勝国のフランスに没収されたが、ある政治家の働きかけによりフランスから日本に返還しても良いということになり、その条件として美術品を保管するにふさわしい建物を用意して収蔵することが提示され、その建物をル・コルビュジエ氏が建造し国立西洋美術館が誕生した、その後に国立西洋美術館を含む世界7箇国17の資産が世界文化遺産として登録された。
いかがでしたでしょうか。
数奇な運命の下に世界遺産国立西洋美術館は誕生したのです。
台東区には本物があります。
台東区には歴史があります。
台東区には数奇な運命があります。
台東区には世界遺産があります。
素敵なものが溢れる台東区で素敵なひとときをお過ごしになってはいかがでしょうか。
私も歩く台東区。

